70歳・80歳の施術
わたくし、時代の流行りものに追い付かず、若いお客様達に笑われております。
そんなわけで70歳代80歳代の方々とお話が合います。
時代の流れ、地元の街並みの様変わり、あそこの店は代が変わって不味くなった等々…
世間話ですね。
そしてその世間話の多くが病院や整骨院の情報につながります。
何故かこの年代の方は、”私が知らない事”に対して、”教えたがる”のです!
おかげさまで、茂原市内をはじめ長生郡近隣の医療機関の評判や医師の “人となり”には情報が尽きません。
私は自分がお会いしたことがない人が殆どのため、もっぱら聞き手です。
そんな情報豊富な70歳代さんですが “ロコモティブ症候群”に対しての知識は今一つ足りません。
と言いますか、目をそむけているように思います。
『自分は癌にならない』というものと同じですね。
たとえば「膝」が痛いとします。
少しくらいの痛みで楽楽屋に行くと費用がかかってしまうので、整骨に行きます。
いいんです、私でもそうします。
ただし、散々世間話で整骨院の悪口を言っているのに、行っちゃうんです(笑
そして整骨院で「痛い方の足に体重を乗せないように」と釘を刺されて帰ってきます。
80年近く生きてくると人生経験は豊富です、色々な事を知ってます。
その色々な知識の中に「痛い方の足に体重を乗せてはいけない」と、記録してしまいます。
少し痛くても体重を乗せ負荷をかけ続けるべきだと思うのですが。
私たちは痛いことが嫌いです。
年齢を重ねるごとに、痛いことがどんどん嫌いになります。
そして自分の私生活を変えたくないため、痛くない方の足で今までと同じ生活を続けてしまうのです。
そこへ整骨院の先生から「痛い方の足に体重を乗せてはいけません」と情報を入れられると、「自分のやっていることは正しいのだ」となってしまいます。
残念ながら70歳から新しく入る「自分に都合の良い情報」は周りの家族に簡単に覆す事ができません。
私の意見も聞いてくれません。
「痛い方の足に体重を乗せない」と言うことは片方の下肢を使わないという事です。
私達の身体で使わなくていい個所は一つもありません。
体重を乗せず膝をあまり曲げずに生活を続けると、『膝は曲がらなくなります』。
そして最初は痛くなかったもう片方の足に負担がかかってきているため、両方の膝が痛くなります。
歩く事がおっくう”になります。
左足の膝が痛いと感じてから、両方の膝が痛くなるまでそれ程時間はかかりません。
歩くと膝が痛いため外へ出なくなり、座っていると腰も痛くなるのでゴロリと横になってテレビを見ている日が多くなります。
ロコモティブ症候群”、初老の寝たきり、の入り口です。
生活習慣により「膝」が痛いという訴えに対し、「膝」にのみアプローチする施術では回復は見込めません。
「膝」が痛くなった原因があります、身体ですから。
もちろん、膝に限りません。
痛いと感じたらすぐに身体を休めさせ、回復を待つのも良いと思います。
しかし仲間と遊びたいんです、一緒に同じ行動を続けたいんです。
そして無理をして痛みが強くなってしまいます。
もう整骨に行っても話になりません。
それから整形外科を受診しても、「歳だからもう治らないよ」と言われてしまいます。
痛い方の足をかばって歩くことのないように、早めに治療しましょう。
整骨とは違う「身体」としての施術を早めにお薦めします。
0475-22-7147